2014年9月2日火曜日

沼地のドロテア

奪うということ、与えるということ。どちらも等しく人と関わるということ。


 父の事業の失敗がもたらした深刻な環境汚染と、外見の醜さゆえに『沼地の魔女』と呼ばれ忌み嫌われる魔法機械工ドロテア。鬼畜で変態な債権者に悩まされながらも、負債を完済すべく孤独に努力を続ける彼女だったが、一人では到底解決できないトラブルに見舞われる。助力を請うも空しく裏切られ続け、限界を感じた彼女の前に現れた救世主は、怖すぎる狼の獣人だった。




 自己評価が低くて自分を肯定できず、嫌われるのが怖いから人に頼る事もできず。問題を抱えたままずるずるといつまでも同じ失敗をくりかえす。そんなコンプレックスにざくざくとささる言葉の矢がいたい。
 でも、だからこそ変化し成長していくドロテアが愛おしい。変化をもたらしてくれる周囲の人々がまぶしい。

 面白くて、読んでて勇気付けられます。
 第7回ファンタジー小説大賞 参加とのことなので、応援レビューでした。

 

以下蛇足

 メッセージが強烈。


 くりかえし描写される、ドロテアが人と関わることを極端に恐れる様子。
 これって凄くわかります。だって嫌われたくないもの。
 だからこそ、勇気を出して踏み出すのは尊い事。ドロテアの姿を追いかけていくうちに、素直にそんな風に思えます。祈りにも似たメッセージは、きっと読んだ人に伝わることでしょう。

 まじめなこと書くと疲れる。ので最後に一言。 
 ドロテアもエンリケも面倒臭い!でも大好きだ!
 そしてフェリシアーノ、キャラ濃すぎぃ。
 
 というわけで、フェリシアーノについて語ってみた
http://togetter.com/li/714959

 作品ページはコチラ↓
http://ncode.syosetu.com/n8270bl/

 読後にはぜひぜひ評価点を!
 あなたの投じる1ポイントで、面白い小説に光が当たるのです!

 なろうの新作は個人で追いきれるものではないので、「最近こんな面白い作品あったよ!」というのを教えてくれる方がいましたら、下記のページのコメント欄に書き込んでいただけると助かります。
(レビューは基本一日一本なので書けるかどうかわかりませんが)
http://naroureview.blogspot.jp/2014/08/blog-post_13.html
 
 

0 件のコメント:

コメントを投稿