つないだ手の温かさだけは、本物だった――。
木も土もたべものすらも作り物。天に届きそうなほど高い、入ってはいけない塔。明らかに不自然なそれらを、誰もが当然のものであるかのようにふるまうのは何故なのか。
誰の同意も得られない疑問を一人抱えていたエイはある日、同じ疑問を持つ少女アイと出会い、二人でバベルの中に入ることを決意する。そこに答えがあると信じて。二人が塔の中で見るものとは。
淡々と綴られる情景の中で、生き生きとしたアイの描写が魅力的です。
主人公にとって生まれてはじめてのアイという自分と疑問を同じくする存在がどれだけ鮮烈なものだったかひしひしと伝わってきます。それはまるで、線画で描写される背景と人物の中、一人アイだけがカラフルな存在であるかのようです。
アイから見た主人公も同じような存在であったのかもしれません。
そんな二人が迎えるラストシーンが鮮やかな、三万字ほどの中編です。
主人公の視線が熱い
主人公から見たアイは本当に生き生きと描かれてます。お前自覚ないけどそりゃ恋だよといいたくなるぐらいです。そんな熱量たっぷりの視点から描写されるアイが本当に魅力的で良い。
二人の気持ちが育つ過程をもっと見たくなる作品でした。
作品ページはコチラ↓
http://ncode.syosetu.com/n4021cg/
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